七人の侍の感想・レビュー
公式HP:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%83%E4%BA%BA%E3%81%AE%E4%BE%8D(公式がないのでwiki)
原題:-
日本公開:1954
監督:黒澤明

世界よ、これが日本映画だ。
その一言に尽きる。流石、世界の黒澤。
公開年が1954年と考えると、この頃にはすでに今の映画の基盤は完全に作られてたことがよくわかる。
現代でもいろいろな作品のテンプレになっているってのはすごいと思う。
映画の時間が3時間30分とかなり長いけど、中だるみもなく集中して見れた。
前半は七人の仲間探しで後半は村を守る戦い。
百姓の考え方とか現代でも十分当てはまるのはないかと思って、黒澤明に喝を入れられているのかと思うくらい。
この百生は善人に思わせるってのが一般概念だけど、裏では黒いことを結構やってたりして侍たちがキレるところあたりなんかはそういうところを感じだね。
ってか、そういう人間の業的なところを所々に入れてくるのもほんとうに美味い。
あまり、会話とかはないけどそれまでの流れでその言葉がすごく重くのしかかってくる。
この作品は菊千代って印象的なキャラ。
菊千代の役どころはストーリーにメリハリを与えているし、その演技もすごく自然で見ていて気持ちがいい。
流石に世界のミフネって言われるだけあるって思う演技力。
七人の侍は初めて見たけど、使い尽くされた演出手法も多く物足りなく感じるところも確かにある。
それは、この作品が公開された以降の作品を見ることがほとんどだから仕方な行ってはあると思う。
それでも、3時間半の時間を飽きずに見られたのは、全体のレベルがかなり高いからだってのは思う。
最後に一番心に残った勘兵衛の台詞。
「腕を磨く、そして戦に出て手柄を立てる、それから一国一城の主になる・・・しかしな・・そう考えているうちに・・いつの間にか、ほれ、このように髪が白くなる・・・そしてな・・そのときはもう、親もなければ、身内もない・・・」
映画が好きなら一度は必ず見ておいたほうがいいと上から目線で言いたくなる作品。
東宝 (2009-10-23)
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